『中世の覚醒:アリストテレス再発見から知の革命へ』

リチャード・E・ルーベンスタイン[小沢千重子訳]
(2018年10月10日刊行,筑摩書房ちくま学芸文庫・ル-8-1],東京, 580 pp., 本体価格1,700円, ISBN:9784480098849版元ページ

文庫版で600頁もある.

【目次】
はじめに 13

序章 中世のスター・ゲート――西ヨーロッパの覚醒 19

第1章 「知恵者たちの師」――アリストテレスの再発見 37

 1 驚くべき事実――ムスリムの知的財宝 37
 2 プラトンアリストテレス 55
 3 「哲学者」アリストテレス 68
 4 アリストテレス思想の核心 81

第2章 「レディ・フィロソフィー」の殺人――古代の知恵はいかにして失われ、ふたたび見出されたか 95

 1 アウグスティヌスとその時代 95
 2 滅びゆく帝国 111
 3 異端者たちの行方 129
 4 唯一神教アリストテレス 146 

第3章 「彼の本には翼が生えている」――ピエール・アベラールと理性の復権 163

 1 天才登場 163
 2 革命的変化の胎動 177
 3 普遍論争と三位一体説 198
 4 アベラールの死 212

第4章 「そなたを打ち殺す者は祝福されるだろう」――アリストテレスと異端 227

 1 民衆の宗教運動の高まり 227
 2 カタリ派の登場 246
 3 カタリ派の中のアリストテレス 256
 4 アリストテレス自然学への禁令 274

第5章 「ほら、ほら、犬が吠えている」――アリストテレスパリ大学の教師たち 291

 1 托鉢修道士、大学へ 291
 2 「科学的な」神学へ 303
 3 魅惑の自然哲学 315
 4 トマス・アクィナスパリ大学 332

第6章 「この人物が知解する」――パリ大学における大論争 351

 1 急進派と保守派 351
 2 アリストテレス主義者としてのトマス・アクィナス 370
 3 断罪と復権 386

第7章 「オッカムの剃刀」――信仰と理性の分離 403

 1 終わりゆく中世 403
 2 「新しい道」へ 418
 3 オッカムの破門 432
 4 かくして寛容の門は閉ざされた 441

第8章 「もはや神が天球を動かす必要はない」――アリストテレスと現代の世界 455

 1 信仰と理性の緊張関係 455
 2 アリストテレス革命の忘却 472
 3 アリストテレスの遺産 487


謝辞 501
訳者あとがき 505
文庫版訳者あとがき 511
解説:「信仰」と「理性」の「紛争解決」[山本芳久] 513
註 [560-525]
参考文献 [574-562]
人名索引 [580-575]