荒木優太(編著)
(2019年9月1日刊行,明石書店,東京, 286 pp., 本体価格1,800円, ISBN:9784750348858 → 版元ページ)
前著:荒木優太『これからのエリック・ホッファーのために:在野研究者の生と心得』(2016年3月1日刊行,東京書籍,東京, 255 pp., 本体価格1,500円, ISBN:9784487809752 → 目次|書評|エン-ソフ|版元ページ)に続く “在野研究者” 本.現在進行形の在野研究の事例集.前著の書評にも書いたが,研究者クラスターは「在野研究者=野生の研究者」/「非在野研究者=アカデミアなかのひと」というきれいな分類ができるわけではない.あるひとりの研究者が分野によっては “アカデミア” に属したり “在野” だったりすることもあるからだ.そんなわけで,『在野研究ビギナーズ:勝手にはじめる研究生活』は自称の「在野/非在野」を問わずすべての研究者にとってまたいで通り過ぎることができないとてもキケンな新刊.
【目次】
序 あさっての方へ 3
第1部 働きながら論文を書く
第1章 職業としない学問 —— 酒井大輔 16第2章 趣味の研究 —— 工藤郁子 31
第3章 四〇歳から「週末学者」になる —— 伊藤未明 47
◇インタビュー1 図書館の不真面目な使い方 小林昌樹に聞く 61
第4章 エメラルド色のハエを追って —— 熊澤辰徳 76
第5章 点をつなごうとする話 —— 内田明 91
第2部 学問的なものの周辺
第6章 新たな方法序説へ向けて —— 山本貴光+吉川浩満 110第7章 好きなものに取り憑かれて —— 朝里樹 124
第8章 市井の人物の聞き取り調査 —— 内田真木 139
第9章 センセーは、独りでガクモンする —— 星野健一 153
第10章 貧しい出版私史 —— 荒木優太 168
◇インタビュー2 学校化批判の過去と現在 山本哲士に聞く 181
第3部 新しいコミュニティと大学の再利用
第11章 〈思想の管理〉の部分課題としての研究支援 —— 酒井泰斗 202第12章 彷徨うコレクティヴ —— 逆卷しとね 218
第13章 地域おこしと人文学研究 —— 石井雅巳 232
◇インタビュー3 ゼロから始める翻訳術 大久保ゆうに聞く 247
第14章 アカデミアと地続きにあるビジネス —— 朱喜哲 264
在野のための推薦本 278