『賦霊の自然哲学:フェヒナー、ヘッケル、ドリーシュ』

福元圭太
(2020年10月10日刊行,九州大学出版会,福岡, xii+473+xl pp., 本体価格8,800円, ISBN:978-4-7985-0288-5版元ページ

このカバージャケットからしてまた中世思想史の本かと思ったら大違い.19世紀から20世紀にかけての自然哲学(ネオロマン主義)の大著だった.登場するのは刺激応答の「フェヒナーの法則」で知られるグスタフ・フェヒナー,進化学者エルンスト・ヘッケル,そして全体論者ハンス・ドリーシュ.これら3名の主役は,いったん自然科学の洗礼を受けた後に,ネオ・ロマン主義的自然哲学に “戻ってきた” 人物として描かれている.