「雑誌が買えなくなりました(orz)」

農環研の次年度購入雑誌に関するアンケートを観音台に返信した.現状の財政を考えると,Springer, Elsevier, Wiley という大手寡占出版社のパッケージ雑誌をこれまでどおり購入すると,個別購読雑誌にまわす予算がほとんどなくなるらしい.これら大手の雑誌パッケージ購入価格の着実かつ大幅な上昇と昨今の円安を考えれば不可避の事態か.

これからは各大学や研究機関ごとにジャーナルの「無慈悲な絞り込み」があるだろう.今回のアンケートも雑誌ごとの「コストパフォーマンス評定」にほかならない.メジャーな研究分野は当分はいいとしても,マイナーな分野はたいへん.マイナー研究分野では,こういう「金不足」になると,真っ先に淘汰圧が高まるので,自己防衛を考えるのがなかなかたいへん.私費投入も辞さずという覚悟も必要.

以前,所内領域会議で「今後は研究所としての公費購入雑誌はなくなっていくのではないか」という見解があった.必要な論文ごとにそのつど「物品購入」するというやり方だ.論文をひとつひとつ「公費で買う」というのはあながちありえない選択肢ではなくなってきた.ジャーナルを購入するのもお金がかかりすぎ,かといって,論文をオープンアクセスにするのも高額だしね.