『胞子文学名作選』

田中美穂(編)

(2013年9月23日刊行,港の人,鎌倉,358 pp., 本体価格2,600円,ISBN:9784896292664版元ページ

穴ぼこだらけ,向こう側が透ける紙,「ああ.そこに私の屍を」,黴が黴が〜.胞子が胞子が〜,黴〜,苔〜.さ,みなさん,全身粉っぽくなりませう.ワタクシ的には,空想空間的な小川洋子「原稿零枚日記(抄)」の「苔料理専門店」が気になってしかたがない.ミズゴケの食前酒,ムクムクゴケの蒸し物,ウマスギゴケの天ぷら,そしてマルダイゴケの石焼.『胞子文学名作選』を読み終わったとたん,西の空から夕陽が差し込んできた.

版元ページによると,通常版の他に「『胞子文学名作選』苔バージョン/限定300部」もあるらしい.「苔ばーじょん」って…….

[参考]Togetter -「『 胞子文学名作選 』 のまとめ」.ひょっとして飯沢耕太郎(編)『きのこ文学名作選』(201011月刊行,港の人,鎌倉,本体価格2,600円,ISBN:9784896292305版元ページ)を買いそびれたのは一生の不覚だったりするのだろーか(震え声).