『パンの文化史』

舟田詠子

(2013年12月10日刊行,講談社講談社学術文庫・2211],東京,344 pp., ISBN:9784062922111版元ページ

広範な文献資料と実地調査を踏まえた食文化史.パンの製造工程(第1〜2章),パン焼きの歴史に続き(第3章),実際にパンを焼く作業について詳しくレポートされている(とくに第4〜5章).最後の2章では西洋社会の中で「パン」がもつ特別な意味が論じられている.著者が指摘するように,東アジアの日本に「パン」という食べ物が到達したとき,その文化史的ルーツはそれとともに上陸しなかった.

【目次】
はしがき 3
序章 米偏世界へ渡来した異邦人 19
第1章 パンとは何か 27
第2章 パンの発酵 64
第3章 パン焼き 86
第4章 パンを焼く村を訪ねて 158
第5章 パン文化の伝承 217
第6章 貴族のパンと庶民のパン 245
終章 パンは何を意味してきたか 275


注 291
あとがき 308
図版リストとクレジット 321
参考文献紹介 334
索引 343