『文藝春秋作家原稿流出始末記』

青木正美
(2018年8月25日刊行,本の雑誌社,東京, 220 pp., 本体価格1,500円, ISBN:9784860114176版元ページ

最初の1/3は「文藝春秋作家原稿流出始末記」.文藝春秋社から大量に流出した “首なし” 原稿の顛末.要するに事務方が勝手に廃棄処分したということか.中間の「古書流通史」は古書業界の解雇エッセイ.最後の「「鶴次郎・稲子・中野重治」考」は肉筆からたどれるかつての文壇の一秘話.そして,肉筆原稿も文壇もすべてなくなった現在.青木正美の函入り自伝・伝記は手元に数冊あるが,まだまともに読んだことないな.