『中国「女書」探訪』

細見三英子

(2007年8月15日刊行, 新潮社, ISBN:9784103052715版元ページ



この本,わざわざハードカバーで出すほどの分量ではない.新書か選書の体裁で十分ではないか.全部で「17章」もあるのに,各章が平均して数ページ〜10ページ程度しかないというのは,構成として奇妙だ.内容はとてもおもしろそう.「女書」というのは初めて目にすることばだったが,少し調べてみたら研究サイトがいくつかあって,たとえば〈女書世界(World of Nushu)〉が挙げられる.これまで息長く調べられてきたことを知る.




【目次】
序章 女性だけに伝わる文字 7
第1章 上海から長沙へ 11
第2章 誇り高き内陸の都市 19
第3章 毛沢東の生家を訪ねる 29
第4章 石に書け 39
第5章 劉少奇の生家 45
第6章 馬王堆漢墓の女屍[ミイラ] 51
第7章 さらば長沙 65
第8章 行けども行けども 75
第9章 江水県文化会館 81
第10章 胡慈珠の自叙伝 93
第11章 妃姫伝説の村で 101
第12章 哀れな欧満女 113
第13章 楼上の女たち 119
第14章 「書かなくてどうするの」 137
第15章 小さな言語共同体 149
第16章 趙さんのこと 155
第17章 ついに天女が舞い降りた 165
あとがき 187