『パンと野いちご:戦下のセルビア、食物の記憶』

山崎佳代子
(2018年5月1日刊行,勁草書房,東京, 2 color plates + x + 307 pp., 本体価格3,200円, ISBN:9784326851942版元ページ

【目次】
カラー口絵(2 pp.)
地図(pp. 8-9)


はじめに 1
小さな歴史手帖 語りの声に耳をすますまえに 6
ジェネリカの青い実 12


I 第二次世界大戦の子供たち

 パンの話─ユディッタ・ティモティエビッチ 20
 僕はスマートだった─ゴイコ・スボティッチ 22
 トランク一つの旅─アレクサンドラ=セーカ・ミトロビッチ 24
 橋と子供─ラドミラ 30


II 料理とは、甦りのこと

 ジャガイモと薬─ドラゴスラバ・ラタイ 38
 母の手紙─ブラード・オバド 42
 魚と野獣─ダルコ・ラドゥーロビッチ 45
 パンと牛乳─リュビツァ・ミリチェビッチ 64


III 嵐の記憶

 私は市場に─ゴルダナ・ボギーチェビッチ 90
 僕は元気だ─スラビツァ・ブルダシュ 120
 小鳥が木の実をついばむように─ゴルダナ=ゴガ・ケツマノビッチ 136
 マルメロとイラクサ─ベリスラブ・ブラゴエビッチ 140


IV 馬の涙 コソボ・メトヒヤの女声たち

 五月のある晴れた日に 150
 小さな家、大きな食卓─ドゥシカ・ヤーショビッチ 151
 火酒とピストル─ラトカ 159
 逃げていく日─ミーラ、リーリャ、ビリャナ、ドゥシカ 165
 赤く染めた卵─スターナ 171
 雨、雨、雨だった─ふたたび、リーリャ 187
 パンを焼く、生きていく─スラビツァ 191
 魂の香り─コソボ・メトヒヤの女声たち 193
 人生でいちばん大切なこと─ふたたびコソボ・メトヒヤの女声たち 195
 右の手、左の手─ミルカ、スラビツァ、スネジャナ 196


V 野いちごの森へ

 梨と猫 204
 時刻表にない列車─ソフィア・ヤクシッチ 205
 山羊と子供─ペタル・マラビッチ 207
 チーズとジャガイモ─デサンカ・ラブナイッチ 208
 見えないパン─ナランチャ・マラビッチ 212
 朝の牛乳─スミリャ・エデル 216
 ああ、あの子たち─イェレナ・スタルツ=ヤンチッチ 217
 手紙を書いてくれ─シェキッチ村ピオニールの少年たち 219
 パルチザン第七病院─ペタル・ラドイチッチ 220
 大きな胡桃の木の下で─ミルカ・ラドゥーロビッチ 225
 花と爆弾─スルジャン・ブケリッチ 227
 サンドイッチと空き瓶─ジュルジッツァ・オストイッチ 229
 雪と少年─シーモ・トミッチ 233


VI 飢餓ゆえの戦争、戦争ゆえの飢餓

 小さなパン─バネ・カラノビッチ 238
 鳩と白い花─ドラガナ・ゴレタ 239
 食べ物という喜び─ベドラ・アルシッチ 257


VII 小さな料理手帖

 グーラッシュ 277
 玉ねぎしきつめ肉団子 280
 イラクサのスープ 281
 肉詰めパプリカ 282
 ジャガイモ詰めパプリカ 283
 豆スープ 284
 肉のサルマ 287
 セルビア・サラダ 289
 バニラ・クッキー 290
 マーブル戦争ケーキ 291
 ラミザ風ユーロクリーム 292
 セルビア料理の道具 294


結びにかえて 旅は終わらない 299